my solitary time ひとりの時間の過ごしかた

一人、北欧の国々へ赴きました。その地で知り、考え、思うこと

北欧旅日記 八日目

 

朝、荷造りを済ます

今日でこのホステルを出る

 

[MORNING]

 

昨日買ったEkbergのパンがあるので

今日はヨーグルトとそれを、

時間が経つと味が落ち着きしっとりと美味しく二度幸せ

 

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毎日変わらないヨーグルト

クランベリー、パンプキン・サンフラワーシードの

トッピングがこの旅の、私のお気に入り

 

今日は晴天!

お世話になった部屋に挨拶をし、街へ出る

 

 

まずは重たいキャリーを入れるべく地下一階の中央駅のロッカーへ

日本人の方もちらほら

 

3ユーロくらいからあったような、

私は大きな6ユーロの大きなタイプ

両替機もあります

 

お金を入れて鍵を取ると閉まります、簡単

 

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迷うことなく、安心

 

今日はフィンランド郊外の小さな田舎街へ行くことになっているので

(詳細はまた後で)中央駅横のバス停だけ確認し、

 

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今日は日曜日、毎日営業するヒエタラフティの蚤の市へ

せっかく欧州に来たのだからこれは外せない

 

 

ARABIAの『AURORA  BOREALIS』の

プレート皿と、カップソーサーの三組セット

1980年代のものらしい

薄い作りですが何よりもオーロラのデザイン、

柔らかなグレーがかる黒い色に一目惚れ

オーロラを食器にするその感性にも心捕まれ購入

現地の新聞でガサッと包んでくれる、いいね

 

その後、帰国後はすっかり私の食卓のお供に

 

生姜と胡椒とカルダモンの全粒粉ケーキを焼いたり、、、


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デンマークのスーパーで購入したスモーブローの黒パン?を使い

適当スモーブローの朝食

 

ガシガシ使えて見るたびにうん、可愛い、、と思える

とても良い出会いでした

 


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随分と脱線、、、

 

そう、いい重みを抱えながら

エスプラネーディ公園沿いをまっすぐ歩いて

海のそばのオールドマーケットへ向かうことに

 

晴れると驚く

この北欧の彩度の低い明るい日差しは何なのだろう


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外路地の木々 黄色や黄緑の木の葉の隙間から

注ぐ光、柔らかな影が小さく揺れる

 

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黄緑の足元に落ちる葉が

あちらこちらに落ちる影が、

テキスタイルのように街を彩る

 

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どこをどう切り取ろうにも美しく、

思わずご機嫌になってしまう、そんなヘルシーな街だ

 

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(公園通り沿いに絶品ベーカリー gateauもあります) 


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観光の中心地なので有名店もこの辺りに点在しているよう

 

 

 

公園を抜けると海が望める

正面にはロシア教会、左手建物の奥にはヘルシンキ大聖堂、

 

四方へ向く足を前へ正して

まずはお腹を満たさないと!

 

今日のお昼はサーモンスープを求めて、、、

フィンランドに来たら、定番過ぎるかな?と思いつつもこの寒さ、

無性にあのオフホワイトの、まろやかさが恋しくなる

 

オールドマーケットには老舗のスープ屋さん

があるようでしたが日曜日はお休み?で、

営業しているお洒落なカフェ『STORY』で

大きなサーモンスープを注文 

 

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(これで12ユーロくらい)

 

ほくほくでとろっとしたおいもと大きなサーモン

まろやかなのにディルが効いていてさらり、

あたたかくて、冷える身体に沁み渡る

 

こんな優しいスープを飲んでいたら

本当に優しい気持ちなれて、、良いな

 

 

雪降る冬、外は寒く

家の中でこんなサーモンスープを食べて身体と心を温め、

ぬくぬくと本でも読みながら幸せだなぁ、、、と

しみじみ思うような、その瞬間までも思い描いてしまう

 

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両面大きなガラス窓の、綺麗なカフェ

後から調べるとミシュランを取っているレストランが

プロデュースしているようで、

カンピにも店舗があったりと結構有名なお店のよう

 
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結構サラダを注文されている方も多く、

見た目も華やかでそちらもで美味しそうでした

 

ほくほくの気持ちを抱え、

残りのヘルシンキの街を楽しむことに

 

オールドマーケットからすぐ近く、

この地の透き通るような地では異彩を放つロシア教会

ウスペンスキー寺院へ

 

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ああ、可愛い装飾

 

何処と無くブダペストのマーチャーシュー教会を思わせる

(当時一緒に東欧を旅した友人はこの教会の名前を覚えられず、

幾度と無くチャーチャーシュー教会、マーチューシュー教会と、

わけのわからない惜しい名前を連呼、その度に訂正することになった私は

おかげで脳内にその名称がしっかりと刻まれている笑 懐かしい)

 

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カメラを構える私の方をそっと叩き

指を指して教えてくれる方がいる この射す光を

あああ、美しくて、ぐっと嬉しくなって、、咄嗟にThankyouと

 

何処の国のどなたかもわからないけれども、

たった今のこの光が美しいよと教えてくれたあなたのその気持ちが

嬉しくて、暗い教会でISOを下げずに必死に撮った

 

ぶれてしまったけれど、その時の高揚感が切り取れたかと


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そのあとは平地に小高く街を見下ろす大聖堂へ

 

ヘルシンキ大聖堂の白と空のコントラストが綺麗

 

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中へも

 

私が訪れたどの教会や聖堂寺院にも

こんなにシンプルな内装は、無い

 

でも不思議と、その白が持つ色や、丸みのある天井、

差し込む光に内包される自分がいる

 

飾ってしまうと見えなくなってしまうもの、

シンプルだからこそ見えるもの見えてくるもの、

それを慈しむ目と心

 

そういうものがこの国にはある

その精神性に惹かれる

  

ヘルシンキを選んで良かった

この国の持つ精神性が時々垣間見え、

また必ずこの地にこようと

 

 
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(ストックマンの壁面にも陶版)

 

 

ヘルシンキで唯一の心残り、

ムーミンのネクタイをお土産に購入し

思い残すことは何も無く

今日はここからさらに冒険

 

ゾーンDのポルボーの上あたり(シポーと言う地域のさらに先)

ラウコスキーという小さな小さな田舎町へ

 

出発二週間前のある日、

Booking.comを見ていた時にあるB&Bに惹かれて頭から離れない、、

レビューを見ても日本人は愚かほぼフィンランドの方やロシアの方、

それでも野心が勝ち(内にある冒険心は並でなく自分でも制御不能

思い立って予約したが、、、

 

やはり色々心配、

本当に辿り着けるの?

空港へは行けるの?などなど、

まずはB&Bのオーナーさんへ連絡、

 

するとバス停から少しあるから車で拾ってくれると連絡があり、

ああなんて素敵な方なんだろう、良かったと安心、

バスも確認でき安心して道中楽しむ

 

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車窓越し、

街から離れると突然フィンランドの木々が色づき始め目が楽しい

 

 

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一時間半程バスに揺られる頃、

Googleマップにかじりついていたのですが

止まる気配がない、バス停がない、止まらない?

 

多分降りるはずの道は過ぎて行き、、

これは、、、おかしい、、、

 

立ち上がり運転中の運転手さんに確認すると

止まって確認してくださるけれど、

眉毛を斜めにしとにかくここで降りた方がいいということで

 

 

下車(正確に言うと転げ落ちた感じ)

 

 

広い広いフィンランドの森、

白樺の一本道で

私と大きなキャリーが

まさに『ぽつん』という音を放つように存在

 

時刻は十八時、もう目の先には日が傾き夜が追いかけてくる

 

どうしようも無く

フィンランドの電波を開通したところ

オーナーさんからどこにいるの?と連絡が

 

どこと言えば良いのだろう、、

見渡す限りに白樺の一本道

でも地図を見ると左手に湖がある!

(さすがフィンランド、大小合わせて

十八万八千(188000)もの湖が国土を埋めている)

 

 

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(地図上だとほんの一息の距離に思える、まさにこれが体で感じる・体験)
 

一人ならいくら歩いたって良いのだけれど、、

帰っていて待っていてくださいと拙い英語で、返信する

 

この自分の迷惑さに焦り、そして放心

 

ー五分くらいだろうか、、

目の前で一台の車が止まる、中の女性が私に手を振っている

えー!!と、叫んで

 

「良かった〜本当に良かった」と何度も日本語で

連呼してしまった、

本当に迷惑なお客さんで、ごめんなさい

 

しかもドライブ中、英語わからず笑

悔しいやら申し訳ないやら、でもその場の雰囲気で

なんとかお話ししていると一目惚れをした景色が目の前に

 

そう、ここが『Willa Mustjoki』です

 


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可愛いお家、ここで二日間暮らせるなんて

 

これは離れのログハウス

ここでも滞在できるよう

 

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クヌギの木のどんぐりのようなサウナ、

ころりんとした佇まいのサウナの裏手には大きなむぎ畑

 

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私が通してもらったのは西向きのお部屋、



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黄金色に染まる可愛い可愛い私のお部屋、

お世話になります

電気も、(千と千尋の坊のお部屋の、あの電気!)


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なにか嘘のようなとき

 

□今日のBEER□

SANDELS フィンランド

 

戦争の英雄(対比語のようだけれど)サンデルズにちなんだビール、

これも本当にどこのスーパーでも見かけるデイリービールのよう

KARHUやKOFFに比べると数十円高い、

フィンランドトップクラスのビールということ)


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一口のビールを飲んで、

こうしてはいられずいそいそと黄金色の外へ

 

玄関から見る外の景色


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あの時の、あの幸福感を言葉にできるほどの言葉を、

私は持っていない


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香ばしいこの景色


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秋に咲く向日葵


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周辺を足の向かうままに歩く、

 

体がすっかり冷えてしまいシャワーを浴びて夜ご飯に

 

[DINNER]

 

黄色いお皿にヘルシンキで調達した食材を簡単に盛り付け

こっちはブルグアが安くて嬉しい、毎日食べたい

 

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ああなんという1日だったのでしょう、

日本からはるか遠く離れたフィンランドの小さな小さな街に

一人いるこの心地の良い孤独感、疲労感・達成感、そして幸福感

 

 

沢山の感情を一つ一つ噛み締め

暖房に足をぴとりとつける

 

窓越し、

「あー、星、今日は、晴天」と言い聞かせて。