北欧旅日記 二日目
二日目の朝、
昨日の立て続けの機内食に夜のビールがきて体がむくむく
そう、それが旅の始まりという感じでもある
8人部屋でそーっと、準備
やはり私は小さくても自分だけの居場所が必要か、と思う
いや、これも社会経験、、、
みなさん朝はゆっくりで唯一見かけるのはアジアの女性たち
(日本人の同い年くらいの方外たり、コリアンの方も)
人っ気のない朝に一人準備をすることが好きだ
ものすごく遅いと思う笑
人一倍儀式があって、その時間の多幸感の沼に浸っているのだ
そう言いつつお腹も空いたのでいそいそと支度を済ませて
スウェーデンの街へ
ホステルから出た瞬間の白い日差し
好きと通る北欧の日差しをめいいっぱいに浴びる
中央駅へフリーパスを買いに行く
コンビニの若い女性が
Where are you going ?と、
スウェーデンの人々は冷静沈着、パーソナルスペースを保ち
良い意味で関わってこないと聞いていたので
少し予想外
拙すぎる英語で
ユールゴーデンアイランド と、答えると
大きな地図をレジで取り出して
(後ろに人がいたので申し訳ないような、
でもその優しさというか親切に感動)行き方を教えてくれる
たまたまとてもお優しい方だったのか、
それとも観光客の多い中央駅のkioskの日常なのか、、、
私だったらレジに人が並んでいて
相手が質問してきたわけでもないのに
そんな親切を相手に与えるだろうか、んー。
とまあ、朝からそんな素敵な出会いにすっかりストックホルムが好きになる
「こんな街に住みたかったの、、、」に深く共感
多分何度かつぶやいたと思う笑
[MORNING]
RISI FLITTI
駅のベンチでkioskで買ったラズベリーのヨーグルトを食べる、と思いきや
ん?甘い、、、
よく見るとRISI、ライス?
多分ライスプディング、ポリッジのような、スイーツだったみたい
初めはお米入りで戸惑ったけれどその優しいミルクのような甘みが
親しみのある、日本でも受ける味(なめらかミルクプリンという感じ)に
北欧の食は大丈夫そうと何だか、確信した
食べ終えて地図を見ると市庁舎がそばなのでまずはそちらへ
この寒さだというのにまるで5月のような木々のみずみずしい青さ、
彩度の低い木漏れ日、世界がきら、きらっと煌めきなかなか歩みが進まない
でも良いのだ、今回は立ち止まりたかったら立ち止まれば良い、気になるなら
近寄ってみれば良い、そういう旅にしたいと思っていたので
市庁舎は、異世界
煉瓦造りの建物に茂蔦の葉の赤や緑が映える
日差しは爽やかだけれど、秋を思わせる甘く香ばしい空間
塔のてっぺんの星と月のモチーフ
何だろうこのホロスコープのような可愛らしい造りは
天体好きの心をぎゅっと掴まれる
久しぶりに聞く鐘の音、幸せ、、、
予報通り大きな雲が空をもくもくしだした
キキの惹かれたこの島々に自分がいると思うだけで嬉しい
トラムに乗ってユールゴーデン島へ
特に何も決めていない旅だったけれど
ここの島のローゼンダールガーデンの温室カフェに行きたくて
トラムの駅に到着
特に表示がなくてちょっと不安ながらも森へ
針葉樹のあのすーっとした匂いに満たされる
街からすぐにこの匂いに包まれるなんて、、、
突然二匹の羊ちゃん見つめられる
無心で食べ続けるも目線を感じる
あまりの可愛さに可愛いねぇと何度も言ってしまう
言われすぎてまたって感じかな、でもとっても癒される
草食動物が好き、優しい眼
そして温室の連なる場所へ
ちょうどオープンの11時
(夏期・冬期によって営業していなかったり短縮する店や施設の多さ、
厳しい冬を思わせる)
早速カフェへ
あまりの可愛さにひとり唸ってしまう
繊細すぎず温かみのある素朴なベイクたち、パン、そして綺麗なオープンサンド
ドリンクもオリジナルハーブティーやコーヒー、蜂蜜なども
[LUNCH]
私が食べたオープンサンドはローストパプリカのクリームのようなものに
ヘーゼルナッツがゴロゴロ乗った、スパイシーだけれど優しい味
そして念願のカルダモンロールも
カルダモン好きにはたまらない
北欧特有のあのむちっと重くて硬い生地に甘くってすっとかおるカルダモン、
これは、癖になりそう、、、
総じてやはり北欧の味覚はかなり好み
北欧料理ってハーブ・スパイス感の薄い料理なイメージがあったけれど
時代とともに変化している部分もあるのかな、色々香る
お隣のパン兼お土産店に移動
ナッツやシードの入る重量級のパンが並ぶ、、、
全部買って帰りたい、、、、
オリジナルの大判ポストカードを何枚か購入
(この旅もやっぱり紙ものばかり購入)
お庭をお散歩
スズメが人懐こくて、ころりんとしていて可愛い
これがりんご畑
ピンクの建物が可愛い、お話のようなお庭
とっても寒かったのが少し残念、
次は暖かく晴れた日に来てスウェーデンの白い陽を浴びながら
お外でワイン飲みながら本を読みたいな、
いや、サンドウィッチでも買ってピクニックしに来てもいいなと、
諸々次のお楽しみということにしましょう
またトラムに乗り次は旧市街 ガラムスタンへ
中世の姿をそのまま残す島には小さな路地が沢山
少年のバイオリン演奏に足を止める
そのどこかアイリッシュな、甘美な音色がこの北の街に溶け込む
あまりに夢心地で世界がマーブルのように渦を巻いてしまった
どんな中心地でも心惹かれるのはスーパーマーケット、
その地で消費されている野菜や果物、欧州ならではあの乳製品のラインナップ、
特大袋のスナックたち、こっちはサラダのデリのラインナップも多くて選ぶのが本当に大変
嬉々とした悲鳴をあげながら店内をぐるぐる
見かけた石ころのチョコレート、買って帰ろうと思ったのに
他では見かけなくて、、、ちょっと心残り
すごく可愛かったのに
ガラムスタン南に位置するストックホルム大聖堂へも
入った瞬間に空気の変化する教会のこのピリッとした感じが好き
とてもクリーンなのだ
やはり神聖な場所にはそれなりの空気感がある
何も下調べせずに入った教会だったがあまりにも美しかった
13世紀後半に建立、改築を重ね今の建物は1480年から
ストックホルム最古の教会、その威厳があの取り巻く空気感か、、、
バロック建築なのでひとつひとつをとると華やかなものが多い
私が特に惹かれたのはこの絵画
1535年頃観測された複数の幻日環を描いたそう
彩度の低い、光を放つようなその世界観に太古の北欧の、
神聖な地の名残をふと感じずにはいられない
教会の美しさに心満たされ、後ろ髪引かれつつも外へ
島のレストランを覗くとキャンドルの年季に驚く
歩き疲れてしまったので今晩の食料を調達し帰路につく
ガラムスタン駅のそばのブロンズ彫刻の目を惹かれる
広場にある花崗岩ベースのブロンズ彫刻である
ファミレン(ファミリー)1972年-1973年
パイ・エングストーム(swedish)という彫刻家の作品
こうして幾度となく
ここに暮らすスウェディッシュの背中も訪れる観光客の背中も、
皆、抱きしめて包んできたのだろう
どうしても包まれて見たかったので、、
他の作品も調べてみると
温もりのある曲線美、可愛い、、、。
https://web.archive.org/web/20070529160222/http://www.pye.se/year50_60.asp
ご本人のアーカイブから写真いただいているので忘備録として
と、少し外れてしまったけれど帰り道も発見が多く、
自分がその場に存在しているということが楽しい
ささっとシャワーを浴びて夜ご飯
[DINNER]
ファラフェルとブルグワのサラダ
クネッケブレッド(覚書:次はトランクに敷き詰め大量に持ち帰ること)
BRIE
日本から持参した煎茶笑
□今日のBEER□
PrippsBlå スウェーデン
可愛いラベル、調べてみると
プリップスは、スウェーデンで最古の老舗ブランドで、
多くの人がそれをスウェーデンの夏と群島と結びつけているそう
by
https://www.carlsberggroup.com/products/pripps-bla/pripps-bla-export/y
(この爽やかな柑橘を思わせる軽やかなビールがスウェーデンの夏かと思うと、
行かずにはいられない、、、)
お腹いっぱいブルグワとファラフェルが食べられるなんて
この上ない幸せ
南部アメリカからきたドーラと、ピーサという女性が声をかけてくれる
とにかく英語が話せないというのに御構い無しで笑
言っていることは理解できるのに返せないこのもどかしさ、
本当に、勉強しないとね
喉元まで出て声にならない言葉達が、
いつか伝えるという伝達を果たせるようになるまで
でもこれが一人の空間では絶対に自分の内相に篭ってしまうものが
ホステルという剥き出しの空間だから得られる良い経験
明日の移動のことが不安なまま就寝、、、